鹿の王は読書の醍醐味を味わえる!

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上橋菜穂子さん「鹿の王」を読み終わりました!

本屋大賞に選ばれており期待して読んだのですが、期待以上に良く、今年に入って読んだ本の中でもトップ3に入る小説でした。

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鹿の王は

強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるが―!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまる―。「鹿の王上」カバーより引用

という紹介からわかるようにある空想の世界を舞台に不思議な犬と謎の病を巡って主人公のヴァンとユナが旅をする冒険小説です。

また、この小説ではヴァンのほかにもう一人、ホッサルという名医が主人公として登場します。ホッサルは謎の病の原因を探り、ヴァンのことを知り、物語を進めます。

 

鹿の王を読んで感じたのは小説の面白さとはこういうものだという感覚でした。

小説には登場人物に共感したり、文章表現や叙述トリックに面白さを感じたりなどいろいろな楽しみ方があると思いますが、小説または読書の面白さというのは今まで自分の知らなかったことを知れることが最も大きな面白さ、楽しさだと思います。

鹿の王を読んでとても面白かったのが病つまり病原菌の特性についてです。ファンタジーの小説だと病気があってもそれについて深く掘り下げることはあまりありません。しかし、鹿の王ではもう一人の主人公名医ホッサルが従者であるマコウカンに説明をするという形で謎の病の病原菌についてや、それ以外の病原菌の特性などについて解説をしてくれます。そのため、自分が今までほとんど知らなかった病原菌の生態や治療の意味、方法について物語を読みながらにして学ぶことができます。難しい病原菌に関する本を読むよりよっぽど身に着くと思います。

また、帯にある養老孟司さんの

冒険小説を読んでいるうちに、医学を勉強し、さらに社会を学ぶ。一回で三冊分

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というのは誇張でもなんでもなくこの小説をよく書き表した一文になっています。

医学を勉強し、さらに社会を学ぶとあるように医学だけでなく社会についても書いてあります。社会というのはこのファンタジー世界における帝国東乎瑠が支配地域に行っている支配方法や帝国東乎瑠国内における政治的駆け引きなどとても練られて作られています。

 

まだ文庫化されていないので若干高いですが、読書の醍醐味が味わえる本なので興味がわいた方は是非読んでください。

上村奈帆子さんの「精霊の守り人」なども読もうと思います。ただ、図書館では鹿の王の影響でなかなか借りられないので読むまで時間がかかりそうです。

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